第75回 心和む笑顔の七五三

2006年11月21日

 「見て見て、七五三だよ」「ほんとだ、かわいいねぇ」。十一月十五日に晴れ着を着て行われる七五三。もともとは髪置、袴着、帯解と子供の成長の節目を祝う風習から始まったもの。氏神様にお参りする風習は江戸時代からだとか。大切にしたい微笑ましい日本の伝統行事です。
 思い起こせば10年前。長女、次女と2人同時に迎えた我が家の七五三。お祭り好きの母ちゃんはここぞとばかりに孤軍奮闘。髪結いだって着付けだって見様見真似の自己流だからもう大変。娘の仕度が終わった頃にはグッタリゲッソリ。前日の深夜まで次女の持つ巾着を作っていたので寝不足も手伝ってヘロヘロでした。我が子の晴れ着姿は他所様と違ってなんだかヨタッてるなぁ。が、そんな事はおかまいなしに我が娘達はとびきりの笑顔で千歳飴を持って嬉しそう。家族そろって写した写真を見るたびに大騒ぎをしながら過した記憶がよみがえってきます。小さな可愛い帯を結び喜んで過した家族総出の手作り七五三。つい昨日のような気もするし、何十年も前のような気もするし。時というのは不思議なものです。
 七五三につきものの細長い千歳飴は引張ると伸びる飴のように健やかに成長して長生きするようにという思いが込められたもの。以前は御近所や親戚に挨拶まわりをする時、この千歳飴を配るのが慣わしだったとか。そういえばまだ小さかった頃この千歳飴を食べるのがとても楽しみだった記憶があります。きっと御近所の方がお祝に配っていたものだったのでしょうね。紅白で長細くって歯にくっつきながらもほのかな甘味のある年に一度お目にかかるこの飴をもらうのがとても楽しみでした。
 時代は過ぎても子を思う親心にかわりはないもの。どの子もどの子も心も体も健康に幸せな人生を歩んでねと笑顔いっぱいのちっちゃな晴れ着姿に幸せを分けてもらった心の和む一日でした。

□■□  ちっちゃいちゃん  □■□

<材料>
☆ ウズラの卵、黒ゴマ、紅生姜

<作り方>
1、ウズラの卵を茹でて皮をむき4分の1切りとる
2、黒ゴマを目に小さく切った紅生姜を口にみたてて顔を作る