第47回 興味深い「食品の裏側」

2006年4月11日

 「あ、ひでむすさん、安部です。明日の講演で使うのにちょっと用意しておいてもらいたいものがあるんですがねぇ。乾燥したネギとお麩を買っといてもらえます?お麩はお吸い物なんかに入ってるクルクルってした小さいものがいいんですがねぇ」「え、乾燥したネギが売ってるんですか?田舎だからないかも…。生だったらダメですか?」「うん、生はダメ」「……」講演前日の携帯での会話です。
 「食品の裏側」の本を読んでどうしても講演が聞きたくなったひでむすは、著者の安部司さんに「いわきにお越しいただいて講演ねがえませんか?」なんて大胆にもお願いしてしまいました。本の中に書いてある白い粉で作る食品の数々の実験を、この目で実際に見てみたくなったのです。
 講演では、本に書いてあった通り演台の前に薬瓶がズラリと並び、安部さんが馴れた手つきで添加物を混ぜていくと、松茸のお吸い物や豚骨スープ、無果汁飲料が魔法の様に出来上がっていきます。なんだか、学生時代に実験室でスパーテル(薬匙)と薬瓶をもってクスリの混合の練習をしていた頃を思い出してしまいました。豚骨スープも松茸のお吸いものも本物顔負け、というよりも、本物よりも香りが高くかえって美味しそうです。いろいろなものが出来あがっていくたび、会場から「オ~」っていう声があがっていました。「これじゃ、生ネギだと浮いちゃうわね…」白い粉や茶色い粉を混ぜて作る中味には生ネギよりも乾燥ネギのほうがピッタリの様です。
 今の時代は乾燥したネギというものが袋に入って売られているというのを初めて知りました。どこで売っているのか想像のつかないひでむすは、オロオロするばかり。「あ、いいですよ、買ってきますよ」と救いの手を差し伸べてもらえホッとしたと同時に「いわきでも乾燥ネギって売ってたのね」と再度ビックリしたひでむすです。畑から抜きたて切りたてのみずみずしいネギが大好きなひでむすは、乾燥ネギや粉末食品とは今のところ御縁がなさそうです(笑)。さて、今日はネギを刻んで粟と一緒におかずでも作ろうかな。

□■□  アワと野菜の中華いため  □■□

<材料>
☆ 長ねぎ、人参 各100g 生姜 20g
☆ 粟3分の1カップ ゴマ油 大さじ2
☆ 水1カップ 醤油 塩 小さじ1

<作り方>
1、野菜を全て千切りにする
2、熱したフライパンにゴマ油をいれて生姜を炒め、
  続いてネギ、人参を炒める
3、油が野菜に馴染んだら粟をいれてひと混ぜし、
  水、塩、醤油を入れて強火で炒め、沸騰してき
  たら蓋をしてとろ火で約15分煮る
4、火を切り10分蒸らして出来あがり

<コメント>

粟(あわ)ってね、クリーミーで美味しいのです。野菜を炒めてその中に粟を入れて煮るのですよ。そうすると野菜と雑穀を一緒に食べることができるでしょ~。歯のバランスで、穀物をいっぱい食べろっていわれても、ご飯ばっかりそうそうに食べれるもんじゃないですよね。で、、おやつやおかずに穀物をつかっちゃうのよ。そうすると全体的なバランスとして、穀物がいっぱいはいってくるでしょ。
で、今回のコツは、コトコトと超弱火で煮る事です。じゃないとシンが残って美味しくないのよね。もちあわは小さいので、シンがのこったら不味いんだ。そのためには、コンロに1枚網をのせておくと、超とろ火になります。
人参の甘味がでて結構おいしいのよ。
お試しくださいね♪