第48回 1年1日すべてはめぐる

2006年4月18日

 陰陽五行という言葉を聞いたことはありますか?なんだか難しそうな文言ですね。この思想を生んだ「易」学は「日」と「月」を意味し、宇宙のものは全てが循環しており、物は絶えず新陳代謝して変化しているという意味を含んでいます。陰陽の「陰」というのは、「拡散」つまり広がっていくエネルギーやそうした状態、「陽」とは「求心」つまり集まってくるエネルギーやそうした状態をさし、この「陰陽」が交じり合っていろんな事がおこってくるんだよという教えです。
 が、この陰陽も、突然「陰」から「陽」、「陽」から「陰」に変るわけでは無く、その間に四つの相で変化しているといわれ、一日では、朝昼夕晩、一年では春夏秋冬で陰陽が循環しています。人間では生誕(陽)から青年(春)、壮年(夏)、熟年(秋)、老年(冬)と時を過して死(陰)を迎えるわけで、この四層が陰陽の間に起こるわけですね。宇宙に存在するもの全てが循環しているという考えですから人もまた新たなイノチとして蘇り(黄泉帰り)するというわけでして死んだらおしまいと思うより、輪廻転生と言われるように、次はどんな人生になるんだろうなぁ…って考えたほうがなんだかワクワクしてきますね。
 その他四相の変化を示す言葉には、老若男女、東西南北、前後左右、生死病死、温熱涼寒、起承転結などの4字熟語があります。春になると可憐な花が咲く梅や桃、桜も、冬の間ずっと寒さに耐え、芽吹きの季節の前に煌びやかに再生を喜んでいる姿なのすね。私達人間も、その可憐で美しい小さな花々に、春の訪れとウキウキするココロを贈ってもらえ、幸せになってきます。
 満開の桜の下、壮大な宇宙も、生命の営みも、一年も一日も全てがめぐり、回転しながら進化(新化)していってるんだなぁと感慨にふけりながら、花見弁当を食べているひでむすです。

□■□  山菜混ぜご飯の具  □■□

<材料>
☆ 水煮ぜんまい180g  人参1本 油揚1枚
☆ 胡麻油大さじ2     醤油、味醂、酒各50cc
☆ 擦りゴマ 適量

<作り方>
1、人参、油揚は千切りに、ぜんまいは3㌢位に切る
2、鍋に胡麻油を入れて熱し、材料を入れて炒める
3、醤油、味醂、酒をいれて落し蓋と蓋をし汁気が無くなる
  まで煮切る
4、すりゴマをまぶしてサッとひと混ぜする

<コメント>

 春爛漫。なんだか桜っていいですねー。ひでむすは大好きです。
 さて、今日の「ぜんまい水煮」を使った混ぜご飯の具ですが、本当に簡単に美味くできるので、作ってみてください。コツといえば、水気を煮きる事だけです。あ、ゴマ油も美味しさの決め手。サッと炒めて材料入れて煮るだけなので、これはお子様でも出来ちゃいます。
 自宅で作る旨みは、味が自由につけられることと、材料を吟味できることです。ぜんまいやわらびの水煮は、着色料いっぱいの怪しげなものも出まわっておりますのでお気をつけ下さい。
 いずれにしても、山菜は春の美味しさです。この季節に存分に味わいたいものですね。