第19回 朝食のご飯にぴったり

2005年8月16日

犬と一緒に散歩をするようになって、ん? と気付いた事があります。後向きに歩くのってもしかして人間だけ?
我が家には、猫と犬がいますが、どちらも後に歩いているのを見かけた事ないなぁ…。トラやライオンも、テレビで見る限りでは、後向きに歩いているのを見たことないなぁ…。ゾウさんもキリンさんもシマウマさんも…。人間に近いサルやチンパンジーも後向きに歩いているのを見たこと無いなァ。
後向きって言えば、人間って気持ちも後向きになることあるけど、野生動物っていうのは、気持ちが後向きになることってあるのかなぁ? 落ちこんでるゴリラとか、沈みきっているサイとか…。動物園のような不自然な環境では、動物さん達も沈む事があるようですが、野生の動物が沈み込んでボーッとしていると、なにせ弱肉強食の世界ですから、食べられちゃいそうです。そういえば、食べ物の心配がいらない動物園の動物達は、だんだん本能がなくなっていって、子育てが出来なくなることがあるんですってね。生む事は出来ても育てられなくなるらしいですよ。
都会では最近、新築なのに台所を作らない家があるんですって。あるのはハサミと電子レンジ。冷凍食品をはさみで切ってレンジでチーン。で、おしまい。完全に袋の味ですね。台所から漂う醤油のこげる匂い、コトコトという煮炊きの音、ムワッとあったか湯気…。トントントンと物を刻む音などは、五感にしみわたり、「よっしゃー、今日も元気に生きるぞ―」という活力の素を与えてくれるんじゃないかなー。
先日、料理教室で1~3歳のお子さんと一緒にオカラハンバーグを作りました。お母さん達と楽しく種をまるめている子供達を見ながら、この子達には、袋ではなくお袋の味を伝えてもらいたいなぁとしみじみ思いました。どの子も意欲的で、自分が丸めて作ったものを美味しそうに食べていましたよ。小さな手で作った小さなオカラのハンバーグ。食物作りは年齢に関係なく楽しいですね。「同じ釜の飯食う仲間」この基本単位は家庭です。粗食であろうが、なんであろうが、出来立てを美味しくガハハと食べるのが後向きにならずに人生楽しく生きるコツかもね。
さてさて、我が家も朝飯、朝飯。皆が起きだす前に、庭から茄子でも取ってきて、頂き物の人参と一緒にお出汁にでも漬け込んでおこうかな。冷蔵庫で冷しといて、アツアツご飯と一緒に食べるとうまいんだっ!*****************

夏野菜の簡単漬け(4人前)

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材料
茄子2本
人参1本
かぼちゃ(小)4分の1個
揚げ油 適量
ダシ醤油 400cc

作り方
1、 茄子、人参、かぼちゃを1㌢位の厚さに切り、油で竹串がスッと通るくらいに素揚げにする
2、 熱々の揚げたてを濃い目のダシ醤油に漬け込む

<コメント>

今回のポイントは、ダシを濃い目にして漬けこむ事です。油で素揚げするので、コクがあります。油をあまりとりたくない人は、サッと油にくぐらして、ダシで煮るとOK。コクにはかけますが、けっこう美味しいです。油で胸焼けする方は、油を見なおしては如何でしょうか?会津にある平出油屋さんの、圧搾菜種油をひでむすは使用していますが、油物食べると下痢するという方でも家で天婦羅や車麩のカツを食べても、OKでした。元気に生きるには、食材の質を大切にする時代ですね。さて、この夏野菜のダシ漬けですが、我が家では白だし醤油を使っています。茄子がいっぱい採れた時、こんなに茄子ばっかりど~しよ~とたちまち油で素揚げして、水で濃い目にといた白だし醤油につけてみました。本当に簡単で、けっこう美味しくて、その後、人参やカボチャなども素揚げにして漬けこんで冷蔵庫にはいっている常備菜みたいになっちゃった。いや、常備するまで残らないな。作るとすぐ無くなっちゃうから…。まあ、お試し下さい。